奥 麻里奈の「実家でファッショニスタ」

東京・阿佐ヶ谷⇔大阪・泉北ニュータウンを月2で行き来する筆者が、おしゃれし甲斐のない実家でコソコソ綴る隠遁おしゃれ生活

いよいよ「ユダヤ人ツアー」に参加!

NYのユダヤ人の話の続き。

さて、ユダヤ人街になっているキングストンストリートに初めて降り立った2日後、いよいよ「ユダヤ人ツアー」本番の日に。

平日にこんなツアー申し込んでるような奴は私くらいでしょ、マンツーマンでレクチャーしてもらえるかも...そしたらゆっくり英語聞けるし、質問もいっぱいできるな(^^)と期待して行くと、アメリカ人の参加者が10人強...。

あとで聞いて分かったのですが、彼ら彼女らは高校で宗教学を取っているらしく、授業の課外学習として引率の先生3人とともに参加しているようでした。

朝10時集合に少し遅刻したうえ、それが年齢不詳のアジア女だったため、一人完全アウェーな私は集団の中で好奇の視線を浴びましたが、さすがはあちらの国の方、私がユダヤ人ガイドのおじさんの流暢な英語を聞き取れない様子でいると女子高校生が「あなた、中国語は分かる?私、中国語はできるよ」と声を掛けてくれました。

が、無念にも英語も中国語もできない日本人...。

ある一室でガイドのおじさんが英語でユダヤについてペラペラとレクチャーしてくれたのですが、「今、このこと言ってるのかな?」と断片的に聞き取る程度で、全然分からない...「これ、日本語で聞いたら絶対面白かったのになあー!(>_<)」と無念のかぎりでした。

レクチャーがひと段落すると、水がジョボボボと注がれてる深いプールみたいなところに連れて行かれましたが、この貯水は一体...?謎のまま終わりました。

そのあと、ユダヤ教会であるシナゴーグへ。

2日前にも体験した、上からユダヤ人観察です。

女は中に入れないので、男の参加者だけ中に入って、彼らの衣裳を身に付ける体験をさせてもらっている様子を眺めながら、またパシャパシャ写真を撮ってました。

その後、祈る際に頭につける黒い小さな箱状のアクセサリーをつくっている工房に連れていかれ、ユダヤ人の職人さんを見学。

これ、プラスチックでできているのかと思ったら羊の皮でできているよう。(・・・間違い。牛の喉らしい)

やはり宗教行為は現代でも昔ながらの素材を使うのですね。

そのあと、ユダヤ教徒が年に1度1週間ほど食べる、イースト菌を入れず、水と小麦粉だけの、マッツォと呼ばれるクラッカーのようなものをつくっている工房へ。

その様子をiPhoneで撮っていると「ノーフォト!」と注意されました。が、ここにあげておきます。

ちょっとつまませてもらいましたが、素朴な味でした。

この日参加者のアメリカ人男性たちはみんな、ユダヤ教徒が頭頂部につけるキッパと呼ばれる河童の皿状の帽子をつけていたので、引率の先生1に「キッパを見せてください」とお願いして、見せてもらいました。

これ、どうやって頭につけるのかなと思ったら、やっぱりピンで固定するよう。内側にピンを差せる穴を指差して先生1が教えてくれました。

「ありがとう」と言って返そうとすると「持ってっていいよ、お土産にどうぞ」とキッパを私にくれました。

私の写真はそのキッパをつけてるところです。なんか、面白いですよね。

(ただし、キッパは本来男性しか被らない。)

参加者たちが「きっと次はランチタイムだ」と会話しているのを小耳に挟み、「考えてることはみんな一緒だな〜」と思いました。

というのも、ツアーのHPで「すごくデリシャスなコーシャ料理付!」という宣伝文句が謳われていたからです。

このHP、YouTubeとかもあったりして、何かとうまいこと宣伝してるんですよね...URL貼っておくので、良かったら覗いてみてください。

http://m.jewishtours.com/

そして連れて行かれたのが...ん⁈ファーストフード店?

え、コーシャ料理はまた別なのかな...?それともこれがデリシャスランチ...?

コーシャ料理とはユダヤ料理のこと。

疑問をクリアにするためガイドのおじさんに聞くと「イエス!これコーシャ料理だよ」との答え。

この筒状サンドイッチかぁ...と勝手ながら少し残念な気持ちに。

味はあっさり系サンドイッチ、という感じでした。

引率の先生たちのテーブルにご一緒させてもらうと、ガイドのおじさんがペラペラ先生たちに何か語ってましたが、何故か先生たちは無表情で反応薄...ユダヤ人のなにか独り善がりな面を見せつけられでもして閉口していたのでしょうか?それとも、先生というのがアメリカといえども硬い人種だから?

真偽のほどは分かりませんが、タイミングを見て果敢に話に割って入り、「質問があります」と言って「その黒い服は家の中でも着ているのですか?」と尋ねました。

「イエス」「へえ、じゃあ寝るときも着てるんですか?」「......寝るときは脱ぐよ。このまま寝たりはしない」「ズボンのサイドにぶら下げてるフリンジは何ですか?」「このストリングはなんちゃらかんちゃら...」「?????」「おおう...(英語分かんねえか...)」......(引率の先生たちによる別表現アイデアのヘルプが入る)......「神様の存在をつねに思い出すための象徴さ。女の場合はすでに内側に神様を持ってるけど、男の場合は持ってないからぶら下げてんの」

同席していた先生たちは私の質問にプチ受けした様子でしたが、ガイドのおじさんは私の質問を終わらせたい感じで、話題を切り上げるように何かしらまたトークを始めました。

そのあとは、ユダヤのパン屋さんに連れられて行きました。

そこで先生1が全員分のお菓子を買って、私にも分けてくれました。

チョコが入ってるクッキーみたいな白い生地のお菓子なのですが、ユダヤのパンはバターを使わないみたいで、生地は素朴な味でした。

ユダヤの炭水化物系はなにかと素朴です。)

最後、集合場所の図書室に戻って最後の〆。

キッパをくれた引率の先生1が「会えて良かったよ」と最後に握手を求めてくれました。

私はレクチャーを受けた部屋に傘を忘れてしまったので、解散後ガイドのおじさんに部屋に再び連れていってもらったのですが、道すがら「黒以外のいろんな色の服、着たいと思ったりしないんですか?」と質問。

「......(思うわけないじゃん、といった感じで)思わないよ。だってこれ、われわれにとってのユニフォームだからさ」

最後、「楽しかった、ありがとう」と言って握手を求めるようとするとガイドのおじさんは、「おっと」とそれを避けるような仕草をして「良かった。撮った写真、送るよ。グッバイ」と返答。

あ、そうだ、ユダヤ人男性は結婚相手の女以外は触れちゃいけないんだった、と思い出しました。

というわけで、私は今回のNY旅行では1着も洋服を買わずに帰って来たという...これは私にとって奇跡です。

海外に行ったら現地ならではの服飾品を買うのが大きな楽しみだったので、買わないことなんてこれまであり得なかったのです。

キッパが唯一の服飾品ですね。

都市機能はNYも東京もほぼ同じですからね...。

むしろ、NYより日本の方がお洒落なものは多い印象でした。

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